平成26年、日本国とメキシコ合衆国は、支倉常長一行のメキシコ到着400年を記念する「日メキシコ交流年」の記念すべき年を迎えました。支倉は、メキシコとの交流を求めて、3ヵ月かけて、メキシコに着いたと言われております。
振り返ってみますと、明治維新後、対等な修好通商条約が締結された最初の国はメキシコであり、また、これを契機に、日本から初めて大規模な海外移住が行われたのもメキシコでした。
今また、本県から、マツダをはじめ、多くの企業が経済交流を求めて、メキシコ合衆国 グアナファト州へ進出しております。太平洋を横断して、交易を求めた支倉を思うと、広島の企業の、あふれんばかりの開拓精神に通じるものを強く感じます。
平成17年の日・メキシコ経済連携協定の発効後、日系企業の進出は着実に増加しており、これは、自由貿易協定などにより、世界の市場と自由にアクセスできるメキシコ合衆国が、将来が有望な国であると見込まれていることに他なりません。
加えて、昨年2月のマツダの新工場開所式には、メキシコ大統領が臨席され、県内には、在広島メキシコ合衆国名誉領事館が設置されるなど、国として広島との交流を深めようという強い意思が窺えるところでもあります。
こうした中、広島県はグアナファト州と、平成26年11月、友好提携を締結されました。これは、広島県として、経済交流協定に基づき、グアナファト州政府と連携し、進出企業の円滑な操業や、社員の生活環境の改善に向けた取り組みを進めてきましたが、友好提携の締結により、文化、観光、教育など様々な交流を深め、更なる経済交流の促進につなげたい意向と伺っております。
広島は、70年前の原爆の惨禍の中から、今日の復興と発展を遂げたまちであり、グアナファト州は、メキシコ独立運動が始まった地として、自由の象徴とされており、こうした歴史を持つ両県・州が未来に向けて共に歩んでいくことは大変意義深いものと考えられます。
今後の広島県とグアナファト州との友好関係の発展に向けては、両県・州の取り組みに呼応し、文化・観光・教育・スポーツ等の様々な交流を進め、緊密な友好関係の構築を図る必要性を強く感じており、こうした認識のもと、経済・教育・行政各界の皆様をはじめ、広く市民の皆様の御理解と御協力を得て、多様な活動に取り組むため、「広島グアナファト親善協会」を設立することといたしました。
以上の趣旨につきまして、皆様方の特段のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。
平成27年6月
広島グアナファト親善協会設立発起人一同